作品紹介vol.24

本日ご紹介する作品は、狩野芳崖(かのう ほうがい)筆「寒山拾得図」の掛軸です。定番通り、手前側で経巻を開いているのが寒山で、ほうき(箒)を持っている方が拾得ですが、この図では左肩にほうきの柄だけが見えています。署名は「芳崖」、落款は上から「雅」「道」です。芳崖の名前「雅道(ただみち)」が押印されています。真贋は不明です。本紙の約半分に二人の表情が描かれていますので、息遣いまで伝わってくる迫力ある作品です。追加画像をヤフーボックスに投稿していますので下段【詳細画像】をクリックしてご確認下さい。

掛軸 狩野芳崖
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狩野芳崖
1828‐88(文政11‐明治21)
幕末・明治初期の日本画家。下関に生まれ,幼名幸太郎。父は長府藩御用絵師狩野家の四代董信(ただのぶ)(松隣,晴皐)。父に師事し,13歳ごろより松隣,松林と号したが,19歳で江戸へ出,木挽町狩野家の勝川院雅信(ただのぶ)の門に入る。3年後には勝海雅道(ただみち)の称を許され,同年入門の橋本雅邦とともに竜虎とうたわれた。30歳で郷里へ帰り,雪舟,雪村らの作品に傾倒,そのころから芳崖を名乗るようになったが,明治維新後の社会的混乱,ことに廃藩置県後は禄を離れたことなどのため,生活に困窮し他業に転じるなど辛酸をなめた。
【作品詳細】
■狩野芳崖筆「寒山拾得図」 水墨淡彩
■印刷ではありません。絹本に画かれています。
■軸先材質:骨
■書付箱
■概略寸法(mm)
本紙:490×800
総丈:640×1820
軸長:695