本日は、地元福岡の和尚さんが描かれた作品をご紹介します。大徳寺派渓雲寺(福岡県福津市)元住職平兮伯道(ひらなはくどう)筆「蟹之図」です。画賛は禅語「流水不先争」と書かれています(共箱の箱書きにも同文が記されています)。読みは「りゅうすい さきを あらそわず」です。流れる水は先を争うこともなく、あるがままに流れを自然にまかせていくという意味です。一言で表現すると「自然体」・・・でしょうか。中国で蟹は「横行君子」とも呼ばれ、権力に抗って横(我が道)に行くという意味があるそうです。伯道和尚は、この掛軸から何を伝えたかったのでしょうかね? なお、和尚の書かれている「流水不先争」は正しくは「流水不争先」となります。「先」と「争」が入れ違っていました。何か意味があってのことなのか、「弘法も筆の誤り」だったのかはわかりません・・・ ヤフーボックスに追加画像を投稿しています。下段【詳細画像】をクリックしてご確認下さい。
平兮伯道和尚(白牛)略歴
■大正六年生まれ。
■昭和五年博多天与庵に得度。
■昭和十年妙心寺派管長香焚室老大師に随身し引き続き梅林寺青嶂軒老大師に就き修行。
■昭和二十年崇福寺(福岡市博多区)吟松庵老大師に嗣法し渓雲寺入寺、住職となる。
■昭和六十一年同寺退隠紫竹庵に閑居。
【作品詳細】
■【真作保障】
■印刷ではありません。
■共箱(二重箱)
■軸先材質:木
■作品サイズ(mm)
*本紙:500×330(紙本淡彩)
*総丈:545×1310
*軸長:605
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